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なぜ、10年経っても<SKWAMA>なのか

OUTLINE

日本のトップクライマーと開発者が語る、その理由

La Sportivaのクライミングシューズ「SKWAMA(スクワマ)」が、誕生から10周年を迎えた。それを記念し、パープル×イエローのアニバーサリーカラーが登場した。

1980〜90年代、Mega SG(メガ SG)やMythos(ミトス)といった名作とともに、La Sportivaのクライミングを象徴してきたこの配色。だが今回の新色は、単なる懐古ではない。

10年という時間を、いまも第一線で走り続けてきた一足への敬意。
SKWAMAというモデルが積み重ねてきた完成度を、あらためて可視化する色でもある。

では、なぜSKWAMAは10年経っても選ばれ続けているのか。その答えを、日本のトップクライマー、そして開発者の言葉から紐解いていこう。

なぜ、SKWAMAは生まれたのか― 万能性の真髄を目指して

SKWAMAは、La Sportivaの最高性能クライミングシューズカテゴリーにおいて、「万能性の真髄」を体現するモデルとして開発された。

ワールドカップで戦うトップアスリートから、中級者・上級者のクライマーまで。長いアルパインルートから世界最高難度のボルダリング課題、さらには競技会まで ── 一足であらゆるフィールドに対応できる完成度を目指したシューズである。

その名前は、イタリア語の Squama(蛇の鱗)に由来する。
“It fits like skin, It protects like a scale.”

まるで第二の皮膚のように足と共生し、同時に、鱗のように確かなプロテクションをもたらすこと。この思想が、SKWAMAのすべての構造とデザインの出発点となった。

平山ユージが語る、SKWAMAという「相棒」
身体を預けられる、バランスの取れた一足

平山ユージにとって、SKWAMAは長年付き合ってきた相棒のような存在だ。その理由を尋ねると、真っ先に返ってきたのは「バランス」という言葉だった。

「スクワマは、シューズに登らされるのではなく、シューズと一緒に自分の体をコントロールして登れる感覚があります」

強いホールド感で足を“作る”タイプのシューズとは異なり、SKWAMAは、クライマー自身の動きを引き出す余白を残している。その感覚こそが、長時間のクライミングでも質を落とさずに登り続けられる理由だという。

© Nobusuke TOKUNAGA

「正確に立ち込めるし、長く履いてもパフォーマンスが落ちない。インドアにも対応できる。これほどバランスの取れた万能なシューズは、他にないと思います」

印象深いのが、2024年に完登した Daydream(5.14b)。繊細なフットワークが求められる核心部では、「スクワマでなければ足を拾えなかった」と振り返る。

最初はホールド感が控えめに感じる人もいるかもしれない。だが、その分だけクライマーの感覚が研ぎ澄まされ、結果として質の高いクライミングにつながっていく。

野口啓代にとってのSKWAMA
すべてを支えてきた“オールラウンド”な一足

野口啓代が初めてSKWAMAを履いたのは、2017年9月。ドイツで行われた招待制コンペが、そのきっかけだった。

以来、スクワマW、ヴィーガンモデルへと進化を重ねながら、9年以上にわたって彼女の足元を支え続けてきた。

「スクワマの最大の魅力は、ボルダーからリード、コンペから外岩まで、あらゆるシチュエーションに対応できる究極のオールラウンド性能です」

近年のコンペシーンでは、エッジングだけでなく、ボリュームホールドやハリボテを“面”で捉えるムーブが主流になった。その変化のなかでも、SKWAMAは常に対応し続けてきた。

「“スクワマを履いていれば何でもできる”という信頼感がありました。やりたいことを、迷わず試せる。それが、私にとってすごく大きかったです」

特に印象深いのは、2025年11月にフィンランドで完登したThe Globalist(V14)。180度開脚しながらのヒールフックという核心ムーブを可能にしたのは、La Sportiva独自のヒールカップが生み出すフィット感だった。

開発者が見た、SKWAMAという完成形

SKWAMAは、当初ボルダリングシーンを主なフィールドとして新しい高性能クライミングシューズの必要性から開発がスタートした。

S-HEELシェルによるヒールサポート、フッキングを容易にするための広いトゥラバー、そして後にこのカテゴリーの標準となるレーシングシステム。

だが、SKWAMAの開発が特別だった理由は、そうした技術的要素だけではない。

「通常、新しいクライミングシューズの開発には、多くの試作品が必要になります。ときには50足以上になることもあります」

開発に携わったルカ・ガブリエッリはそう語る。しかしSKWAMAでは、経験と偶然が重なり、最初の試作品の段階ですでに非常に高い完成度に達していた。

「最初に履いた瞬間、その感触、ボリューム、構造、テンションのすべてに“これは非常に良い”と感じました。最初の試作で成功を確信したのは、このモデルだけです」

感度とサポート性。高いパフォーマンスと、この種のシューズとしては比較的高い快適性。それらは、ゴムに過度なテンションをかけない構造によって、最初から高い次元でバランスされていた。

10年という時間が証明したこと

ワールドカップの舞台でも、アルパインのビッグウォールでも。SKWAMAは今もなお、トップクライマーの足元にあり続けている。

開発者の言葉を振り返ると、SKWAMAが10年にわたって支持されてきた理由が見えてくる。

それは、感度とサポート性、パフォーマンスと快適性といった要素を、極端に振り切ることなく、高い次元でバランスさせてきたことだ。優れたバランスで丁寧に作られたクライミングシューズは、時間を超える。

次の10年へ

10周年は、通過点にすぎない。SKWAMAはこれからも、La Sportivaのラインナップの中心にあり続ける。

パープルとイエローの新色は、その歩みを静かに祝福するためのものだ。

次の10年もまた、SKWAMAは岩場と壁の最前線にあり続けるだろう。

PRODUCTS INFORMATION

SKWAMA

SKWAMA
スクワマ

履くほどに体と一体化する、万能性の真髄

※WOMEN’Sモデルあり